流山 さとうえみ
新年を彩るお菓子。【ガレット・デ・ロワ】
更新日:2021年1月7日
あけましておめでとうございます。流山のさとうえみです。
今年の年末年始は自粛要請もあり、いつもと違う過ごし方をされた方も多いのではないでしょうか。
毎年大阪に帰省している我が家も、今年は自宅で。
ああ、早く普段通りの年末年始を過ごしたいな・・と、気分が沈んでしまう事もありますが、そんな時は視点を「ここ」から世界へ、「今」から歴史へと変えてみると、色んなものが見えてきますね。
そこで本日ご紹介するのは新年を彩るフランス菓子
【ガレット・デ・ロワ】です。
(ガレットは丸くて平たい食べ物、ロワは王様という意味)
キリストの誕生から12日目にあたる1月6日、エピファニー(公現祭の日)に食べるお菓子。
フランスでは年末~1月にかけてお菓子屋さんやパン屋さんで山積みにして売られるそう。
パイ生地の中に、クレーム・パティシエール(カスタードクリーム)とクレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)を合わせた、クレーム・フランジパンヌが入った、味わい深いお菓子。
中にはフェーヴ(豆という意味)を入れて焼きます。元々は豆を入れていましたが、今では陶器で出来た飾りが多く使われ、形もさまざま。コレクターもいるくらいです。

表面にはレイエ(飾り包丁)が施され、葉っぱや麦の穂、太陽の光など、いろんな模様が描かれます。
こちらは太陽の光を現した、ソレイユと呼ばれる模様です。

このお菓子の大好きな所はここから。
人数分に切り分けて食べるのですが、その家族の中で一番年下の子が机の下に潜って、
「お父さんの!」「お姉ちゃんの!」などと言って全員に配ります。
そして自分のガレットの中にフェーブが入っていたら当たり!王冠をかぶり、その日一日「王様、女王様」になれて、一年を幸せに過ごせると言われています。
最年少の子が机の下に潜っていて見えないので、わざとその子に当たるようにしてみんながニコニコ過ごしたのかなぁ…なんて思うと、心があったかくなりますね。
どうでしょう、沈んだ気分も少しは晴れたのではないでしょうか。
アーモンドクリームだけでも出来るので、冷凍パイシートを買って、作ってみては?
おせちで余りがちな黒豆をたっぷり入れて、みんな当たり!も良いですね。
(インスタで、レイエの動画をアップしています)